「Scratchって小学生のプログラミング学習にいいのかな?無料で使える?」
「子どものプログラミング学習にScratchを使ってみたいけど メリットデメリットも知っておきたい」
「Scratch(スクラッチ)」とは、子ども向けプログラミング教材です。導入ハードルが低いため、子どものプログラミング学習によく使われています。
こちらの記事でもScratchについて解説しているため、ぜひご覧ください。
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今回は、Scratchが子どものプログラミング学習に最適な理由について、以下の内容をお伝えしていきましょう。
このページでわかる「Scratchが子どものプログラミング学習に最適な理由」
- Scratchの基本情報
- Scratchでできること5個
- Scratchのメリット4個
- Scratchのデメリット4個
順番に見ていきましょう。
小学生でも無料プログラミング学習ができるScratch(スクラッチ)の基本情報
画像出典:Scratch - Imagine, Program, Share
「Scratch(スクラッチ)」の基本情報をお伝えしましょう。Scratchとは、アメリカのマサチューセッツ工科大学が開発した、ビジュアルプログラミング言語を使ったプログラミング教材です。
世界200カ国以上、70以上の言語で使われており、日本語にもバッチリ対応。無料で使えて、オンラインとオフラインどちらでも対応可能。インターネット環境と、パソコンかタブレットがあれば誰でも使えます。
Scratchの対象年齢は特に8歳から16歳向けです。小学生からのプログラミング学習に最適。
またScratchについてインターネット上を調べれば、参考となる解説記事や動画もたくさん見つかります。こういった、使いやすさと導入のしやすさから、学校やプログラミング教室など教育の現場でよく使われています。
こちらの記事でもScratchが導入されている教材や、プログラミング教室について解説しているためぜひご覧ください。
次章では、Scratchでできることをお伝えしましょう。
Scratch(スクラッチ)を使ってできること5個
Scratchを使ってできることを5個にまとめました。
- 視覚から学べるため、小学生でも直感的にプログラミングの概念が身に付く
- オリジナルのゲームやアニメーションの作成、ロボットプログラミングができるため、創造力が豊かになる
- オリジナルの作品を作りネット上に公開できるため、刺激を受ける
- オンラインとオフラインや端末など、使う環境を選べる
- プログラミング的思考、論理的思考力が身に付く
順番に見ていきましょう。
1.視覚から学べるため、小学生でも直感的にプログラミングの概念が身に付く
Scratchでは、テキストプログラミング言語ではなく、ビジュアルプログラミング言語を使っています。
視覚から学べるため、小学生でも直感的にプログラミングの概念が身に付きます。
画像出典:Scratch - Imagine, Program, Share
色とりどりのブロックを組み合わせることで、視覚的にコーディングをし、プログラミングをしていくのがScratchの特徴。そのプログラミングで、ゲームやアニメーションを自由に作れます。
大人でも混乱しがちなプログラミングですが、Scratchを使えば子どもでも簡単にプログラミングに触れることができます。
2.オリジナルのゲームやアニメーションの作成、ロボットプログラミングができるため、創造力が豊かになる
Scratchはオリジナルのゲームやアニメーションの作成、ロボットをコントロールするプログラミングを作ることができます。
参考に、プログラミング教室「栄光ロボットアカデミー」の解説動画をご覧ください。Scratchで簡単なゲームの作り方が解説されています(作り方の解説は1分33秒から)。
「栄光ロボットアカデミー」の紹介記事はこちら。
またScratchをベースにしたロボットプログラミング教材として「レゴ(R) エデュケーションWeDo2.0」などがあります。Scratchと連携させることで、プログラミング通りにロボットを動かせます。
Scratchを使ったゲームの作成や、ロボットプログラミングなどのアウトプットを通じて、創造力が豊かになるでしょう。
3.オリジナルの作品を作りネット上に公開できるため、刺激を受ける
Scratchでは、自分が作った作品をScratch公式サイトやインターネット上で公開できます。
公式サイトで他のユーザーの作品を見るには、「アニメーション」「ゲーム」などのカテゴリー別に見ることができます。
公開した作品では、他のユーザーが遊ぶこともできますし、「リミックス」といって改造することも可能。また作品の作成画面の「埋め込み」機能を使えば、SNSでシェアしたり、ブログの埋め込みコードも取得できます。
自分の作品を見てもらったり、他のユーザーの作品を見たり遊んだりもできるため、良い刺激を受けるでしょう。
4.オンラインとオフラインや端末など、使う環境を選べる
Scratchは、オンラインとオフラインや端末など、使う環境を選べます。
家庭によっては「タブレットは持っているがパソコンがない」「あまりデータ通信量に余裕がない」など、環境が異なっているのではないでしょうか?
Scratchでは、オンラインだとブラウザ上で使えますし、パソコンかタブレットにダウンロードすることで、オフラインでも使えます。パソコンではWindowsとMacに対応、タブレットだとiOSとAndroidのいずれにも対応しています。
プログラミング教材によっては環境が制限されることがありますが、Scratchは幅広い環境づくりが魅力といえるでしょう。
5.プログラミング的思考、論理的思考力が身に付く
小学校でのプログラミング教育の目的は、「プログラミング的思考を身に付けること」です。
プログラミング的思考と論理的思考については、こちらをご覧ください。
小学校でのプログラミング教育の目的については、こちらをご覧ください。
プログラミング的思考や論理的思考力を身に付けることは、子どもの基盤となる、「考え方」も育むことにつながります。
基盤の「考え方」とは、人生で必要な「普遍的な力」を身に付けることにつながり、IT関係の仕事以外でも役立つでしょう。
Scratchは、子どものこういった基盤の「考え方」を育む一助となります。
Scratch(スクラッチ)のメリット4個
この章ではScratchのメリットを4個お伝えしましょう。
- 無料で使えてコーディングなど専門知識が不要
- 音を鳴らしたり、XY座標で対象物を動かしたりできる
- 日本語にも対応している
- ユーザー登録してもしなくても使える
順番に見ていきましょう。
1.無料で使えてコーディングなど専門知識が不要
Scratchは、無料で使えてコーディグなどの専門知識が不要です。パソコンかタブレットの端末、インターネット環境があればOK。
Scratch公式サイトでの使い方の流れをまとめました。
- 「作る」をクリック
- キャラクター(対象物)を決める
- 色とりどりのコマンドのブロックでプログラミングを組む
- 緑の旗をクリックするとプログラミング実行
Scratchは要領をつかんだら、小学生でも簡単に使えるようになります。
ビジュアルプログラミング言語やキャラクターを使っている
繰り返しますが、Scratchでコーディングが不要なのを可能にしているのは、ビジュアルプログラミング言語のおかげ。
さらにアニメーションやゲームなど、プログラミングのアウトプット先が分かりやすいのもScratchの魅力でしょう。
細かい英数字はなく、視覚から直感的に訴えるため、小学生でもとっつきやすくできています。
2.音を鳴らしたり、XY座標で対象を動かしたりできる
Scratchは、音を鳴らしたり、XY座標の設定で対象を動かしたりなどの操作もできます。
「音」といっても単なる音ではありません。作成画面の設定でドレミファソラシドと、音階を設定できます。対象物はXY座標を設定できることで、細かく動かすことも可能。
アニメーションやゲームに必要な細かい設定ができるため、表現の幅を広げてくれるでしょう。
3.日本語にも対応している
Scratchは世界200カ国以上、70以上の言語で使われていることもあり、日本語にも対応済みです。
プログラミング教材の中には、日本語未対応のものや、不自然な日本語で中途半端な状態になっているものも少なくありません。日本語に未対応のために、学習を諦めるのはもったいない話です。
その点、Scratchは日本語対応ということで、ネット上で調べれば解説記事や動画なども見つかりやすいプログラミング教材です。「言葉が分からないから」というストレスを感じずに、安心して使えます。
4.ユーザー登録してもしなくても使える
Scratchはユーザー登録をしていなくても使えます。プログラミング教材の中には、事前にユーザー登録が必要なものもありますが、Scratchは気軽さが売りですね。
ただし、作ったプロジェクトを保存したいならユーザー登録は必要です。公式サイトの「作ってみよう」をクリックすれば簡単にプロジェクトを作れるため、そこから登録するか判断するといいでしょう。
Scratch(スクラッチ)のデメリット4個
ここまでScratchでできることやメリットをお伝えしてきましたが、Scratchにはデメリットもあります。
- カリキュラムや講師など「指導してくれる存在」がない
- あくまでもビジュアルプログラミング言語である
- 未就学児や文字の読めない子には使えない
- 端末(パソコンやタブレット)やインターネット環境が必要
順番に見ていきましょう。
1.カリキュラムや講師など「指導してくれる存在」がない
Scratchには、カリキュラムがありませんし、指導してくれる講師もいません。
インターネット上に参考になる解説はたくさんあるものの、自分で探したり調べたりと、自発的に学ぶことが前提といえるでしょう。
導入されているプログラミング教室や教材はたくさんありますが、Scratchそのものはあくまでもツール。受け身体制のままだと、使い続けるのが難しくなるかもしれませんね。
2.あくまでもビジュアルプログラミング言語である
Scratchはテキストプログラミング言語ではなく、ビジュアルプログラミング言語です。あくまでも、「ビジュアルプログラミング言語で、プログラミングの概念に触れる」ことが目的ですね。
そこでいざテキストプログラミング言語に移行した際に「ついていけるのか?」という懸念もあるでしょう。
不安な方は、はじめから子ども向けテキストプログラミング言語の教材を使うのもいいでしょう。例えば「Swift Playgrounds」では、はじめからテキストプログラミング言語を使いますが、子どもでも使えます。
「Swift Playgrounds」の公式サイトはこちら。
3.未就学児や文字の読めない子には使えない
Scratchの対象年齢は8歳から16歳です。文字を読めないと操作できないため、未就学児やまだ文字の読めない子にはまだ早いでしょう。
未就学児やまだ文字の読めない子ども向けに、幼児向けScratch版として、「ScratchJr(スクラッチジュニア)」があります。ScratchJrでは、ひらがなを使用、コマンドには矢印などが使われています。
文字の読めない子ども向けにもプログラミング教材はあるため、ぜひその子に合った教材を使ってみてください。
ScratchJrの公式サイトはこちら。
4.端末(パソコンやタブレット)やインターネット環境が必要
Scratchは、パソコンやタブレットなどの端末とインターネット環境が必要です。環境がそろっていなければScratchを使うのは難しいでしょう。
また、中には子どもの視力を考慮して「子どもにはまだ電子機器を使わせたくない」という方もいるのではないでしょうか?
子どもへの影響が気になる方には、アナログの教材として「プレプロ」やプログラミングドリルなどもおすすめです。
プレプロの紹介記事はこちら。
プログラミングドリルの紹介記事はこちら。
まとめ
Scratchについてお伝えしてきました。最後に内容をまとめましょう。
まとめ
- Scratchとは、ビジュアルプログラミング言語を使った子ども向けのプログラミング教材
- Scratchは「視覚から直感的なプログラミング学習」「オリジナルのゲームなどの作成」などができる
- Scratchは「コーディングなど専門知識が不要」「音を鳴らせる、XY座標で対象物を動かせる」などのメリットがある
- Scratchは「カリキュラムや講師など『指導してくれる存在』がない」「あくまでもビジュアルプログラミング言語である」などのデメリットがある
Scratchには、小学生のプログラミング学習に最適な理由がそろっています。ぜひ使ってみましょう。